日本の仏教・宗教・宗派

法相宗 華厳宗 律宗 天台宗 真言宗 通念佛宗 浄土宗 浄土真宗 時宗 臨済宗 曹洞宗 日蓮宗 黄檗宗
日本の仏教・宗教・宗派/伝来と発展
仏教を奨励した聖徳太子
 日本に仏教が伝わったのは古墳・飛鳥時代(538年頃)、朝鮮半島の百済からです。
大和朝廷は、異国の宗教を公認するかどうかで意見が分かれ
仏を崇拝する崇仏派(すうぶつは)の蘇我氏(そがし)と排仏派の物部氏(もののべし)が争い(587年)
これに蘇我氏が勝利したことにより、仏教が朝廷認められたことから始まります。

日本に仏教を根づかした立役者「聖徳太子」は「十七条の憲法」を制定(604年)し「仏教の国」を宣言し、四天王寺や法隆寺なども建立し、
遣隋使を派遣(607年)して経典を取りよせ、仏教国としての基礎を固め、国の文化を高め、国力を富ませました。
南部仏教から平安仏教へ
奈良時代の仏教は天皇や貴族へ大ブームを迎え災除や戦乱から逃れるための法会(ほうえ)や祈祷(きとう)がさかんに行なわれました。
一方、奈良のお寺ではインドや中国のさまざまな仏教の教理を学問として研究する南都仏教(奈良仏教)が形成され、
中国(唐)から高僧・鑑真(がんじん)を招きました(742年)。
鑑真は、僧に守るべき戒律を授け、国の公認を与える戒壇を東大寺に設置するなど仏教の発展に大きく寄与しましたが、
国家の統制が厳しくなるにつて、民間へ仏教はあまり広がらず、また国家の権力と深く結びついたため、政治に介入する僧も現れ、
仏教界は腐敗を招きました。
平安時代に新しい風
794年、都が平安京(京都)に移された頃、奈良のお寺との癒着が絶たれ、仏教界にも新しい風が吹きました。
最澄(さいちょう)が唐に渡り帰国後、比叡山に天台宗を開き、南都仏教からの独立を果たし、
また空海も唐で密教の秘法を学び、真言宗を開きました。
天台宗と真言宗はともに国を守る仏教としての役割を果たしましたが、それだけではなく、授戒(=戒律を授ける)の権限を国家から取り戻し
民衆を救済する実践仏教の基礎となりました。
鎌倉仏教の誕生
平安時代末期になると、戦乱や災害が続き、民衆・貴族・僧侶達までも危機感を抱き、お釈迦様の教えの力を失う世となり恐れましたが、
鎌倉時代に入ると危機から救済しようと、次々と仏教宗教ができました。
それが浄土宗浄土真宗臨済宗曹洞宗日蓮宗などです。
これらを鎌倉仏教といい、いづれの開祖たちは比叡山で学び、巣立って行き、新しい教えを確立したのです。
江戸時代に再び幕府の統制下に
民衆に大きな影響力を持つようになった仏教は、江戸時代になると再び幕府の統制下に置かれことになります。
宗派ごとに本山・本寺が組織化され、またキリスト教の伝播(でんぱ)を封じるために、すべての人をいずれかのお寺の檀家として登録させる
寺請制度(檀家制度)が定められました。これによりお寺は布教をしなくなり、葬儀や供養を主体とするようになりました。

このように仏教は、良くも悪くも時の権力者に影響されながら伝えられてきました。
日本の仏教・宗教・宗派/十三宗について
浄土系・阿弥陀仏の平等のお慈悲を信じ「南無阿弥陀仏」と唱える。
浄土真宗
西本願寺を本山とする「本願寺派」、東本願寺を本山とする「大谷派」のほか、多数の派があります。
「親鸞」が開祖。浄土真宗の教えは、愚かな人間が阿弥陀仏のはたらき(南無阿弥陀仏)を信じお念仏をして浄土に往生し仏となることを明らかにしています。日本最大の信者数を抱えています。
浄土宗
総本山の知恩院のほか7つの大本山がある。親鸞の師「法然」が開祖。
人格を高め、社会のためにつくし、明るい安らかな毎日を送り、往生(極楽浄土に生まれること)を願う信仰です。
時宗
「一遍」が開祖。神奈川県藤沢市の清浄光寺が総本山。
念仏や 声明にあわせて、鉦(かね)、太鼓をたたいておどり、諸国遊行(ゆぎょう)のおりに踊念仏をおこない、ひろめたと言われています。
禅系・坐禅によって自らの力で悟りを開く
曹洞宗
「道元」が我が国に伝え、「瑩山」(けいざん)が一層盛んにされました。
福井の永平寺および横浜の総持寺を大本山です。
臨済宗
栄西が開祖。南禅寺・大徳寺など14の大本山があり、それぞれ一派をなす。
禅問答によって哲学を深め、とんちの一休さんでおなじみです。
黄檗宗
黄檗(おうばく)宗。「隠元」が開祖。京都宇治市の萬福寺が大本山。
隠元(インゲン)禅師の招来された文物は、美術、医術、建築、音楽、史学、文学、印刷、煎茶、普茶料理等広汎にわたり、宗教界だけにとどまらず、広く江戸時代の文化全般 に影響を及ぼしました。この他、隠元豆・西瓜・蓮根・孟宗竹・木魚なども禅師の招来によるものです。
律宗
大乗仏教の宗派の一つ。
日本には754年鑑真が南山宗を伝え、東大寺・筑 紫の観世音寺・下野の薬師寺を三戒壇とし、律宗本山として唐招提寺を建立しました。
現在唐招提寺を本山とする律宗と、西大寺を本山とする真言律宗があります。
日蓮系・「南無妙法蓮華経」と唱える
日蓮宗
日蓮が開祖。お釈迦(しゃか)さまの説かれた最高の教えで法華経(ほけきょう)をよりどころにする宗派です。
一般の信徒には「南無妙法蓮華経」と唱えるよう指導され、身延山(みのぶさん)久遠寺(くおんじ)が総本山です。
密教系・まじないや秘法を行う
真言宗
弘法大師空海が開祖。京都の東寺と高野山金剛峯寺を頂点とし、そのほか多数の総本山があってそれぞれ一派をなす。
インド・中国で失われた密教の正統派を受け継ぐ密教の中の密教。
総本山の一つ醍醐寺は修験道当山派の本山でもあります。
天台宗
伝教大師最澄が開祖。比叡山延暦寺と園城寺(三井寺)を総本山とする。
比叡山は修行道場として名高く法然・親鸞・一遍・栄西・道元・日蓮・源信・良源・天海など壮々たる面々がここから巣立って行きました。
系列の聖護院は修験道本山派の総本山。
その他の宗派
融通念仏宗
大念仏宗ともいう。大阪市の大念仏寺が総本山。(大阪市平野区)
信徒数約十二万人、寺院数約360
他に来迎寺・極楽寺・大念寺(大阪府)が本山。
華厳宗
華厳宗(けごんしゅう)
奈良の大仏で知られる東大寺は華厳宗の本山。
法相宗
五重塔で知られる薬師寺は法相宗の本山。
応理円実宗(おうりえんじつしゅう)・有相宗(うそうしゅう)・相宗(そうしゅう)などの異名をもっています。
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