四十九日法要と戒名

生前、故人の戒名とは


2011年8月22日


先日母が亡くなり普及会で戒名を頂き葬儀を無事終えることができましたが、本位牌を四十九日迄に用意をしなければいけないと聞きましたが、どうして四十九日なのでしょうか?


昔から人が死ぬことを「 往生 ( おうじょう ) 」といいます。
往生は「 ( ) きて生まれる」という意味で、亡くなった時から死の旅立ちが始まり、
四十九日後に他の世界に往って生まれ変わるという言い伝えにもとづいています。

故人が亡くなった日から数えて四十九日の間を 中陰 ( ちゅういん ) 中有 ( ちゅうう ) )といいます。
これは現世と来世の中間という意味で、死から新しい生へと生まれ変わるのに必要な期間で、四十九日目を満中陰といいます。
仏教では、死者が冥土に行くと、七日目ごとに閻魔大王を筆頭にした十王によって、生前の善行、悪行を問われ、審判が行われると考えられています。

また、この審判の日に遺族が供養することにより、そこで積まれた 善業 ( ぜんごう ) が故人にも及ぶと教えています。
亡くなった人のために 善業 ( ぜんごう ) を積み重ねることを追善といい、故人ができるだけ善い世界に生まれ変われるようにとの親族の素朴な願いから、葬儀のあと七日ごとに追善供養をするようになりました。

最初が 初七日 ( しょなのか ) で、この日に故人が 三途 ( さんず ) の川の ( ほとり ) に到着するといわれます。
川の流れは激流と急流、緩流の三種類あるため、緩流を渡れるようにとの願いを込めて営む法事です。

その後、 二七日 ( ふたなのか ) (十四日目)、 三七日 ( みなのか ) (二十一日目)、 四七日 ( よなのか ) (二十八日目)、 五七日 ( いつなのか ) (三十五日目)、 六七日 ( むなのか ) (四十二日目)、 七七日 ( なななのか ) (四十九日目)と続きます。

この間が 忌中 ( きちゅう ) で、閻魔大王の裁きを受けるという三十五日と次に生まれ変わる世界が決定するという四十九日には、いつも以上に心をこめて冥福を祈ります。
もっとも重要な法要とさており、満中陰、大練忌(だいれんき)とも言われます。
四十九日は、遺族、近親者、知人が集まり、忌明けの法要を行います。
また、ご住職に来ていただき魂入れ(開眼供養・入仏式)の読経をお願いするのが習わしです。


わかりました。
ありがとうございました。


四十九日法要について

法要は、その当日(地域によっては、前夜)に営むのが最善ですが、日程に都合が付かない場合は、その当日より前に繰り上げて営むのが一般的です。
とりわけ、初七日の法要は葬儀の数日後に迎えることになるため、暦通りに開催すると非常に慌しくなる事から葬儀の直後に『繰り上げ法要』と称して同時並行し営むことも多いようです。

臨終の日を含めて数えて50日目が「忌明け」、「忌明(きめい)」といい、閻魔大王は五七日に現れると言われています。
亡くなった日が月の後半であった場合、大練忌が次々月になることがある。地域によっては、
これを「三月越(みつきごし)」、「三月またぎ」と称して”中陰が足かけ3ヶ月になってはいけない」として
35日の小練忌に大練忌の法要を行い忌中明けとするという俗習が存在する場合があります。

位牌を用いる宗旨では、四十九日までに臨終後すぐに作られる白木の位牌である「内位牌」から、漆塗りの位牌である「本位牌」に作り変えますが、
浄土真宗では、位牌を用いずに「法名軸」を用いる。よって「本位牌」は作りません。


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